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Bプレミア 2026-27開幕直前|注目5チームとキープレーヤー【第1弾】

Bプレミア2026-27開幕 注目5チームを紹介するバスケットボールコート

Bプレミア(B.LEAGUE PREMIER)が、いよいよ2026年9月22日に開幕します。2016年にB.LEAGUEが始まってから10年。日本バスケットボールにとって、次の10年へ進む大きな節目になるシーズンです。

この10年間、B.LEAGUEそのものの成長に加え、八村塁、渡邊雄太、河村勇輝らが世界の舞台で存在感を高め、日本バスケットボールを取り巻く景色は大きく変わりました。そして今季から始まる「B.革新」は、競技面だけでなくクラブ経営や選手編成まで含めて、その流れをさらに進める改革です。

今回はその初年度に、私が特に注目している5チームを取り上げます。単純な優勝予想ではなく、「新ルールの中で、どんなロスターが強みを発揮しそうか」という視点で見ていきます。

※本記事は2026年9月18日時点の公式発表・クラブ情報を確認したうえで構成しています。

Bプレミア元年で何が変わる?まず押さえたい2つの制度

最大の変化は「オンザコートフリー」

競技面で最も大きいのは、やはりオンザコートフリーです。B.PREMIERでは外国籍選手を3名登録でき、試合中のオンザコート人数に制限がありません。さらに帰化選手またはアジア特別枠1名も別枠で登録できるため、外国籍3名+帰化/アジア特別枠1名を同時に起用するラインナップも可能になります。

この制度には、日本人選手の出場機会などをめぐってさまざまな意見があります。その賛否は別の機会に考えたいですが、純粋に競技面だけ見ても、各クラブの「ロスターの作り方」が今まで以上に重要になるのは間違いありません。詳しい制度はB.LEAGUE公式「B.革新」ページでも確認できます。

サラリーキャップでフロントの力量も問われる

もう一つ大きいのがサラリーキャップです。B.PREMIERは上限8億円、下限5億円が設定され、条件を満たすクラブ内最高額の1選手を1.5億円として計上する「スター選手条項」も導入されます。

ドラフト制度も新設され、単純に資金力だけでロスターを組むのではなく、「誰にどれだけ投資し、どの枠をどう組み合わせるか」という編成力がより重要になります。コート上だけでなく、フロントの戦いも面白くなるシーズンです。

なお、Bプレミア最初の試合は9月22日のアルバルク東京 vs 琉球ゴールデンキングス。2016年のB.LEAGUE開幕戦と同じカードです。この2チームについては開幕直前に別記事で詳しく取り上げます。

Bプレミア注目チーム① 千葉ジェッツ|新HCは「速さ」をどう持ち込む?

まず注目したいのが千葉ジェッツです。昨季は42勝18敗で東地区2位。十分に強いチームでしたが、今季はヘッドコーチを変更し、外国籍の顔ぶれも大幅に刷新しました。

新たに指揮を執るのはアドリアン・コヴァーチHC。1993年生まれの33歳で、ドイツのボン、フランスのパリ・バスケットボール、スペインのバレンシアでアシスタントコーチを経験してきた若い指揮官です。

特に面白いのが、近年の欧州で「速さ」を武器に新しいトレンドを作ってきたパリやバレンシアの現場を経験していること。新加入のマット・コステロも直近2シーズンをバレンシアで過ごしており、新HCの考えをコート上で理解できる存在になりそうです。

千葉Jがどこまでポゼッションを増やし、早い判断で次々とアタックするチームになるのか。Bリーグの中でもかなり興味深い戦術的変化になると思っています。

キープレーヤー:富樫勇樹

注目選手は、やはり富樫勇樹です。昨季はコンディション面で苦しみましたが、今夏は日本代表活動を抑えて治療を優先。本人も開幕前に「この1シーズン半と比べてかなり良い状態」と話しています。

もう一つのポイントは、5シーズンにわたってインサイドの軸を務めたジョン・ムーニーが退団したことです。富樫とムーニーのピック&ロールは完成度の高い武器でした。その相棒が変わり、新HCのシステムも変わる中で、富樫がどんなケミストリーを作るのかは大きな見どころです。

富樫のシューズにも注目している方は、こちらの富樫勇樹のバッシュ遍歴|Nike KyrieからCONVERSE 2FACEDまでもぜひ読んでみてください。

Bプレミア注目チーム② 宇都宮ブレックス|ニュービルなき「5人のバスケ」

宇都宮ブレックスも大きく変わります。新HCはイタリア出身のウォルター・デ・ラファエレ。そして何より、3年連続でレギュラーシーズンMVPを受賞したD.J.ニュービルがアルティーリ千葉へ移籍しました。

あれだけ圧倒的なクリエイターがいれば、重要な場面で頼るのは当然です。ただ、そのニュービルがいなくなったことで、逆に宇都宮のオフェンスが新しい形へ進化する可能性もあります。

田臥勇太は新体制について「ヨーロッパのバスケットなので、より5人が連動して動くスタイルになる」と語っています。人とボールが止まらず、全員で優位を作るオフェンスへ。宇都宮がどこまで変化するのかは今季の大きなテーマです。

新加入のトレイ・ケルIIIに加え、小川敦也、高島紳司といった若い日本人選手、遠藤祐亮、田臥勇太、竹内公輔ら経験豊富な選手も揃っています。そしてギャビン・エドワーズは今季限りでの現役引退を表明しており、最後のシーズンをどう締めくくるのかにも注目です。

キープレーヤー:比江島慎

私が注目したいのは比江島慎です。ベテランの域に入っていますが、今でも日本人選手の中で1対1から違いを作れるトップクラスの存在だと思います。

オンザコートフリーになっても、外国籍3名+帰化/アジア特別枠1名が最大です。だからこそ、残る国内選手のポジションでどれだけアドバンテージを取れるかは重要。比江島がその差を作れるなら、宇都宮は新しいシステムでも強さを維持できるはずです。

Bプレミア注目チーム③ 長崎ヴェルカ|王者が迎える「成功した翌年」

3チーム目はディフェンディングチャンピオンの長崎ヴェルカです。昨季は47勝13敗でリーグ最高勝率を記録し、チャンピオンシップでも勝ち上がってクラブ創設5年目で初優勝。「創設後5年以内でのBリーグ制覇」という目標を本当に実現しました。

ただし、優勝した翌年だからこその難しさがあります。新HCはディーン・ヴィッカーマン。オーストラリアNBLのメルボルン・ユナイテッドを長く率いた実績豊富な指揮官です。

一方で、昨季の大きな違いを作っていたスタンリー・ジョンソンは群馬へ移籍。イ・ヒョンジュンもポートランド・トレイルブレイザーズとのエグジビット10契約に合意し、チームを離れました。

特にスタンリー・ジョンソンの穴は簡単ではないと思います。フィジカルを生かした1対1、リバウンドから自分でボールを運んでトランジションまで完結できる力は、日本のバスケットに非常にフィットしていました。

新加入のリーヴァイ・ランドルフはタイプが違います。欧州トップレベルを含む豊富な経験があり、判断力やオフボールの動き、バスケットボールIQで長崎に新しいものを加えられる選手です。ジョンソンの穴を「同じ方法で埋める」のではなく、別の強みでチーム全体を進化させられるかがポイントでしょう。

また、9月7日にイ・ヒョンジュンの退団が正式発表された時点で、クラブは代わるアジア枠選手との契約交渉を進めていると明かしています。ここも開幕前後の重要なチェックポイントです。

キープレーヤー:馬場雄大

注目選手は馬場雄大。ヴィッカーマンHCとは2020-21シーズンのメルボルン・ユナイテッドですでに一緒に戦い、NBL優勝も経験しています。

馬場のスピード、トランジション、ディフェンス、運動能力をヴィッカーマンHCがどう最大化するのか。昨季はベストディフェンダー賞も受賞した馬場が、王者の中でさらに大きな役割を担うのかに注目です。

Bプレミア注目チーム④ 広島ドラゴンフライズ|新ルールを最も活かせるロスター?

個人的に、Bプレミアのオンザコートフリーを最も面白く使える可能性があるチームの一つが広島ドラゴンフライズです。

理由は、クリストファー・スミス、ドウェイン・エバンス、コフィ・コーバーンという外国籍3人に、帰化選手のニック・メイヨを加えた4人を同時にコートへ置けることです。メイヨは2025年8月に日本国籍取得が正式に認められ、B.LEAGUE上も帰化選手として登録されています。

しかも、この4人は単に能力が高いだけではありません。スミスはウイングで得点と3ポイント、エバンスは多彩なフォワード、コーバーンはインサイドの強さ、メイヨはサイズとアウトサイドの両方を提供できる。4人を同時に使っても役割が重なりすぎないのが大きな魅力です。

B.LEAGUE公式の今季展望によると、昨季はこの4人でチーム得点のおよそ75%を占めました。そして今季も4人全員が継続。新ルールの恩恵を受けながら、すでにあるケミストリーまで持ち込めるのは大きいです。

寺嶋良、山崎稜、三谷桂司朗ら日本人選手もおり、「外国籍が強いだけ」のチームではありません。朝山正悟HC体制3年目で、継続性をどこまで武器にできるかにも注目しています。

キープレーヤー:クリストファー・スミス

キープレーヤーは新キャプテンのクリストファー・スミスです。近年はBリーグでも外国籍ウイングが増えましたが、海外で実績のある選手が必ず日本で同じように活躍するとは限りません。

その点、スミスはすでに日本で結果を出してきた選手。高い打点から3ポイントを放ち、ボリュームを確保しながら得点できるのは大きな武器です。広島が今季キャプテンを任せたことからも、クラブが彼に求める役割の大きさが伝わります。

Bプレミア注目チーム⑤ 川崎ブレイブサンダース|名門復活は始まるか

最後は川崎ブレイブサンダースです。東芝時代から続く日本バスケットボールの名門で、B.LEAGUEではニック・ファジーカスを中心に一時代を築きました。

ただ、2024-25シーズンは18勝42敗、2025-26シーズンは16勝44敗。ここ2シーズンは大きく負け越しています。そこからの再建を任されたのが桶谷大HCです。

桶谷HCは琉球ゴールデンキングスを5シーズン連続でファイナルへ導き、現在は男子日本代表HCも務めています。川崎とは3年契約。短期的な順位だけではなく、名門をどう作り直すかというプロジェクトそのものが見どころです。

新戦力ではジェイデン・リディ、マット・ボンズ、松山駿、荒谷裕秀らが加入。日本人では篠山竜青に加え、23歳の米須玲音が新キャプテンに就任しました。若いガードが新しい川崎の顔になっていく可能性もあります。

キープレーヤー:アレックス・カーク

それでも私が最も注目しているのはアレックス・カークです。211cm、114kgのサイズを持ち、2024年に日本国籍を取得。Bリーグで9シーズン、7度のチャンピオンシップ進出と2度のリーグ制覇を経験してきました。

さらに桶谷HCとは琉球で3シーズン一緒に戦っています。新HC、新外国籍、新しいコンセプトと変化の多いチームだからこそ、指揮官の考えをすでに理解している帰化ビッグマンがいる意味は大きいです。

オンザコートフリーでは、カークを帰化枠として使いながら外国籍3人を同時に並べることができます。今季の川崎が補強テーマとして掲げたリバウンドや複数ポジションへの対応でも、彼は中心になるでしょう。

カークは2021年にアルバルク東京在籍時、腰椎椎間板外側ヘルニアでインジュアリーリストに入った経験があります。もちろん過去の故障歴が現在の状態を意味するわけではありませんが、34歳で迎える長いシーズンだけに、コンディションを維持してどれだけコートに立てるかも注目したいポイントです。

Bプレミア初年度は「外国籍を揃えたチーム」がそのまま勝つとは限らない

今回の5チームは、それぞれ違う理由で注目しています。

千葉ジェッツは、新しい欧州型の速いバスケットへの挑戦。
宇都宮ブレックスは、ニュービルという絶対的クリエイターを失って始まる5人のオフェンス。
長崎ヴェルカは、王者の継続と再構築。
広島ドラゴンフライズは、オンザコートフリーを最大限に活かせる外国籍+帰化編成。
川崎ブレイブサンダースは、桶谷HCの下で始まる名門再建。

Bプレミア元年は、単純に「外国籍選手を何人揃えたか」だけで決まるシーズンではないと思います。4つの外国籍/帰化・アジア枠をどう組み合わせ、その中で国内選手がどんな価値を出すか。さらにサラリーキャップの中で、どこに資金を使うか。そこまで含めてチーム作りが問われます。

そして9月22日、Bプレミア最初の試合はアルバルク東京対琉球ゴールデンキングス。この2チームについては、開幕直前に改めて別記事で詳しく取り上げます。

今回取り上げなかったチームや、次に深掘りしてほしい選手がいれば、ぜひコメントで教えてください。 第2弾の記事づくりの参考にしたいと思います。

参考・公式情報

B.LEAGUE公式|B.革新・新制度

B.LEAGUE公式|サラリーキャップ制度

B.LEAGUE公式|2026-27 B.LEAGUE PREMIER開幕情報

千葉ジェッツ公式|アドリアン・コヴァーチHC契約 / マット・コステロ加入

B.LEAGUE公式掲載|宇都宮ブレックス 2026-27展望 / 宇都宮ブレックス公式|ギャビン・エドワーズ引退表明

長崎ヴェルカ公式|ディーン・ヴィッカーマンHC就任 / イ・ヒョンジュン退団

B.LEAGUE公式掲載|広島ドラゴンフライズ 2026-27展望 / 広島ドラゴンフライズ公式|ニック・メイヨ帰化

B.LEAGUE公式掲載|川崎ブレイブサンダース 2026-27展望 / 川崎ブレイブサンダース公式|アレックス・カーク加入

B.LEAGUE公式掲載|富樫勇樹 開幕前インタビュー / B.LEAGUE公式|D.J.ニュービル 3年連続MVP

B.LEAGUE公式|長崎ヴェルカ 2025-26年間チャンピオン / Melbourne United公式|馬場雄大とDean Vickerman

広島ドラゴンフライズ公式|クリストファー・スミス キャプテン就任 / アルバルク東京公式|アレックス・カーク 2021年インジュアリーリスト登録

Featured image: Photo by Patrick Schöpflin / Unsplash