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富樫勇樹のバッシュ遍歴|Nike KyrieからCONVERSE初の日本人シグネチャー、2FACEDまで

Bプレミア バッシュのCONVERSE 2FACEDを持つ富樫勇樹
CONVERSEブランドアンバサダー就任時の富樫勇樹公式写真
富樫勇樹。画像:CONVERSE公式

WORLD HOOPS LABのBリーグ記事第一弾は、千葉ジェッツの富樫勇樹選手の足元から始めます。

富樫選手といえば、長い間NikeのKyrieシリーズを履いていたイメージが強い選手です。しかし2024年、CONVERSEとブランドアンバサダー契約を結びました。そして2025年にはコンバース史上初となる日本人選手のシグネチャーモデルが誕生。2026年には、一見するとスニーカーにしか見えない新作パフォーマンスモデル「2FACED」まで登場しています。

単にブランドを乗り換えたという話ではありません。富樫選手のバッシュ遍歴を追うと、彼がシューズに何を求めてきたのか、そしてCONVERSEが今どこを目指しているのかがかなり見えてきます。

高校時代はAir Jordan。Nikeとの関係はアジアキャンプから始まった

富樫選手はアメリカのモントロス・クリスチャン高校に進学しました。当時のインタビューで本人は、高校がMichael Jordanのスポンサーを受けていたため、Air Jordanをよく履いていたと振り返っています。

一方で、Nikeとのつながりが生まれたのは高校時代に参加した「NIKE ALL ASIAN CAMP」でした。富樫選手によると、高校1年生の夏から2年間参加し、そこでNikeのスタッフと交流したことが、その後の契約につながったといいます。

引用元:KING GEAR|富樫勇樹が語るバッシュに求めるもの

Kyrieシリーズを長く履き続けた理由

プロ入り後の富樫選手の足元を象徴するのがNike Kyrieシリーズです。

2016年のインタビューでは、当時「Kyrie 1」を長く履いていると話し、フィット感とアウトソールが自分のスピードを引き出してくれる感覚を評価していました。面白いのは、最新モデルを次々と履くタイプではなかったことです。「自分に合うシリーズがあれば使い続ける」という考え方で、Kyrie 2が足に合わなかった時期にはHyperdunkシリーズへ戻っていました。

引用元:BASKET COUNT|田中大貴×富樫勇樹 シューズ選び対談

その後もKyrieシリーズへの信頼は続きます。2023年のFIBAワールドカップでは「NIKE KYRIE 7 EP」の着用が確認され、2024年のパリ五輪でも同モデルを着用していました。すでにKyrie Irving本人はNikeを離れていた時期ですが、富樫選手は自分に合うシューズとしてKyrie 7を使い続けていました。

Shot Clock:FIBAワールドカップ2023 日本代表着用バッシュ
Shot Clock:パリ2024 日本代表着用シューズ

2024年、富樫勇樹がCONVERSEへ

大きな転機は2024年8月です。CONVERSE JAPANは富樫選手とのブランドアンバサダー契約を発表しました。

富樫選手はもともとCONVERSEのスニーカーを普段から履いていた一方、契約の決め手として、ブランド側の「もう一度バスケットボールシューズをやりたい」という熱量に魅力を感じたと話しています。また、商品開発だけでなくブランディングにも関われることへの期待も語っていました。

ここが面白いところです。CONVERSEは1917年にバスケットボール専用シューズとして誕生したALL STARを持つ、バスケットボールと非常に深い歴史を持つブランドです。しかし近年の日本では、競技用バッシュというよりファッションのイメージの方が強かった。そのCONVERSEがパフォーマンスバスケットボールへ本格的に戻るタイミングで、象徴として選ばれたのが富樫選手でした。

CONVERSE公式:富樫勇樹とのブランドアンバサダー契約

最初はCONS VICBOUND。そして日本人初のシグネチャーへ

CONVERSE CONS VICBOUND 公式商品画像
CONS VICBOUND。画像:CONVERSE公式

契約発表時に最初の着用モデルとして紹介されたのが「CONS VICBOUND」です。これは富樫選手のシグネチャーモデルではなく、CONVERSE BASKETBALL再始動を象徴するパフォーマンスモデルでした。

そして2025年、ついに「CONS UNAVERAGE MID」が発表されます。CONVERSE公式は、このモデルをコンバース史上、日本人選手初のシグネチャーモデルと位置づけています。

富樫選手自身が開発に深く関わり、ガードに必要な俊敏性、ストップ、切り返しを支える設計が盛り込まれました。タンにはイニシャル「Y.T」と背番号「2」を組み合わせたオリジナルロゴ。横方向のブレを抑えるラテラルウォールスタビライザー、蹴り出しを助けるTPUシャンク、踵にはCONVERSE独自の緩衝材「React HC」が採用されています。

そして富樫選手が特に重視しているのがグリップです。2026年のイベントでは、バスケットボールはストップ動作が多いため「何よりグリップ」を求めていると説明。別のインタビューでは、理想のシューズについて「何も感じない」ことが一番だと話しています。シューズの存在が気にならず、身体の一部のようにプレーできることを求めているわけです。

B.LEAGUE:富樫勇樹、シグネチャーモデルのこだわりは「何よりグリップ」
バスケットボールキング:富樫勇樹が語るUNAVERAGE MID

CONVERSE公式で「CONS UNAVERAGE MID」の写真・ラインナップを見る

CONVERSE CONS UNAVERAGE MID 公式商品画像
CONS UNAVERAGE MID。画像:CONVERSE公式

「スニーカー履いてるの?」といじられた新作2FACED

そして2026年、さらに面白いモデルが登場しました。「2FACED」です。

伏線は1月のB.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2026。富樫選手はスキルズチャレンジに、クラシックなスニーカーのようなグリーンのシューズで登場しました。比江島慎選手から「スニーカーではないか」といじられたそのシューズで、富樫選手はスキルズチャレンジを優勝しています。

後に正体が明かされたのが2FACED MIDでした。

2FACEDは、CONVERSEのアーカイブモデル「COURT STAR」をベースに、昔ながらのスニーカーらしいルックスと現代のパフォーマンス技術を融合したモデルです。「コートで履ける本格的なバッシュ」と「普段使いできるスニーカー」という2つの顔を持つことから、2FACEDと名付けられました。

中身は見た目以上に本格的です。高反発配合E.V.A.のミッドソール、中足部の幅広シャンク、前足部には軽量・高反発のKaRVOプレートを搭載。アウトソールもグリップと横方向の安定性を意識した設計になっています。

価格はMIDが16,500円、LOWが15,950円、LE LOWが16,500円。2026年9月11日からGALLERY・2渋谷店とKinetics HARAJUKUで先行販売が始まっています。

CONVERSE公式:2FACED先行発売情報
CONVERSE公式で2FACEDの写真・スペックを見る

CONVERSE 2FACED MID ブラック ホワイト 公式商品画像
2FACED MID。画像:CONVERSE公式プレスリリース

千葉ジェッツはPUMA。それでも富樫の足元はCONVERSE

ここは少し分かりにくいので整理しておきます。

富樫選手が契約しているのは個人としてのCONVERSEブランドアンバサダー契約です。一方、所属する千葉ジェッツは2025-26シーズンからPUMAとチームパートナー契約を結び、PUMA製ユニフォームを採用しています。

つまり、チームのウェアサプライヤーと選手個人のシューズ契約は別です。同じ千葉ジェッツでも、原修太選手はPUMAと個人契約、富樫選手はCONVERSE。Bリーグの足元を見る時は、この違いを知っておくとかなり面白くなります。

なお、2026年9月1日時点でB.LEAGUEが公表しているリーグ公式パートナー一覧にはCONVERSEは入っていません。現時点で今回のストーリーの中心にあるのは、リーグや千葉ジェッツ全体との契約ではなく、富樫選手個人とCONVERSEの取り組みです。

PUMA公式:千葉ジェッツとのパートナーシップ
B.LEAGUE公式:パートナー一覧

富樫勇樹のバッシュから見えること

富樫選手のシューズ遍歴を追ってみると、派手に最新モデルを追い続けてきた選手ではないことが分かります。

Air Jordanから始まり、Nikeとの長い関係、Kyrieシリーズへの強い信頼。そしてCONVERSEへ。

共通しているのは、自分のプレーを邪魔しないことです。軽さ、フィット感、そして今は特にストップと切り返しを支えるグリップ。167cmのポイントガードとして、一歩目、急停止、再加速で相手とのズレを作る富樫選手だからこそ、シューズに求めるものも分かりやすい。

その富樫選手とCONVERSEが作ったUNAVERAGE MID、そしてスニーカーの見た目と競技性能を組み合わせた2FACED。日本のバスケットボールシューズ市場で、今後かなり注目したいシリーズです。

WORLD HOOPS LABでは今後、Bリーグ選手の着用バッシュや、日本で買いやすいモデルについても追っていきます。

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本文のシューズ・選手画像はCONVERSE公式素材・公式プレスリリースを使用しています。